出血傾向の原因となりうる薬剤について

薬が原因で出血傾向になることあるんだよ。以下のような症状がでたら医療機関 を受診しましょう。また、出血傾向 の原因となりうる薬剤を内服している場合には定期的な血液検査をうけるようにしましょう。

もくじ:
 出血傾向を疑う症状
 出血傾向の原因となりうる薬剤
 作用機序別血小板減少を惹起する
 出血のメカニズム:どうして血は出るのか・とまるのか

出血傾向を疑う症状

1. 紫斑

出血症状の中では紫斑がもっとも多く見られます。胸や四肢(特に下肢)、ベルトなどの 圧迫部位や掻いたりこすったり、ぶつけたところに点状出血や斑状出血 (黒っぽい内出血)ができやすいです

2. 粘膜出血

口の中や歯茎からの出血や鼻出血、尿や便に血が混ざる、血を吐く、生理のとき量が多 い、不正生理出血など

3.血液検査で血小板の数が 減少する

出血傾向の原因となりうる薬剤

1: 非ステロイ ド系消炎鎮痛剤
2:抗生物質・ 抗菌剤

3:循環器系薬 剤
4:H2ブロッカー
5:抗けいれん剤
6:抗精神病薬
7:麻酔剤、麻薬
8:抗凝固・線溶剤
9:抗がん剤

10:抗ヒスタミン剤

参考文献
・水島裕監修,疾患、症例別今日の治療と看護-ナース・看護学生へ贈る専門医からのメッセージ, 南山堂 (1997)

作用機序別血小板減少を惹起する 薬

A:血小板産生障害性(骨髄抑制)

1.    抗生物質(クロラムフェニコール、ストレプトマイシンなど)
2.    抗菌薬(イソニアジド、サルファ剤、キナクリン、有機性ヒ素など)
3.    抗けいれん薬(メチルヒダントイン、トリメタジオン、パラメタジオン、フェナセミドなど))
4.    抗炎症薬(コルヒチン、フェニルブタゾン、金塩、インドメタシンなど)
5.    化学療法薬(アザチオプリン、ブレオマイシン、シクロホスファミド、シトシンアラピノシド、クロラムブシル、ドキソルビシン、6-メルカプトプリン、L- アスパラギナーゼ、5-フルオロウラシル、ビンクリスチン、ビンブラスチンなど)
6.    利尿薬(チアジド誘導体、アセラゾラミドなど)
7.    その他(エストロゲン、インターフェロン、アルコールなど)

B:免疫関与性

1.    抗生物質(ペニシリン、セファロスポリン、スルホンアミド、リファンピシンなど)
2.    降圧薬、利尿薬(α-メチルド^パ、フロセミド、サイアザイドなど)
3.    抗炎症薬(アセトアミノフェン、アスピリン、クロロキン、フェニルブタゾン、金塩など)
4.    心臓薬(キニジン、ジギトキシン、ニトログリセリン、ヒドラジン、メチルドパなど)
5.    神経精神薬(ジフェニルヒダントイン、フェニチアジン、ジアゼパムなど)
6.    経口糖尿病薬(トルブタミド、クロルプロパミドなど)
7.    抗潰瘍薬(シメチジンなど)
8.    抗血栓薬(チクロピジンなど)
9.    その他(ヘパリン、キニン、プロピルチオウラシルなど)


参考までに・・・出血のメカニズム と血小板について紹介します。

出血のメカニズム:どうして血は出るのか・と まるのか

出血とは・・・

血液成分が血管壁の破綻によって血管外に逸脱する減少です。

止血とは・・・

(一次止血)
(二次止血)
一次止血は数分以内に起こり、毛細血管や小血管からの出血を止めるのに重要です。フィブリンを作る二次止血は血液凝固が完成するまでの長い時間を有します が大血管の止血に重要です。

止血に際しては血管壁・血小板、血 液凝固・繊維素溶解因子が複雑に関係しあっています。

すなわち出血傾向は血管壁・血小板、血液凝固・繊維素溶解因子のいずれかの異常によって起こっているのです。特徴的には点状出血は血小板・血管の異常、関 節内出血、深部出血は凝固異常となって現れることが多いです。

参考文献
橋本信也著, エキスパートナースMOOK, 32, カラー版症状から見た病態生理学, p124, 出血傾向, 照林社

血小板について:

血小板は直径2〜4μの最も小さい血球が骨髄中の巨核球から細胞質の中の一部がちぎれるようなかたちで生成されます。血小板の寿命は約2週 間前後、流血中 の血小板は約3〜6日です。血小板の正常値はおおよそ20〜40万/μl

参考画像をどうぞ
Hematopathology
http://www-medlib.med.utah.edu/WebPath/HEMEHTML/HEME001.html

一番小さい紫色のつぶつぶが血小板です。一番ちびっこのくせにがんばってる!ガンバレ血小板!!

参考文献
南山堂 医学大辞典