『イソニアジド』と『魚』
魚に含まれるヒスチジンという物質の代謝を阻害するため体内にヒスタミンが蓄積し、ヒスタミン中毒症状(顔面紅潮・頭痛・全身脱力・発疹・吐き気・嘔吐など)がでることがあります。魚に含まれるヒスチジンの量は、新鮮度によって異なり古い魚ほど多く含まれます。
ヒスチジン含有量の多い魚介類には、強力なヒスチジン脱炭酸酵素をもつProteus属が増殖しやすく、その結果ヒスタミンの産生・蓄積がおこります。これを摂取することでヒスタミン中毒がおこるといわれています。また、そのような魚介類にはメチルグアニジン・アグマチン・アルカインなどのアミン類、サウリンという迷走神経刺激物質が共存することが多く、それによりヒスタミンの作用を増強される可能性があります。
新鮮度の高いものがもっともヒスチジン含有量が低く、時間の経過に伴いヒスチジン含有量は上昇します。

報告のある魚
カジキ、たらこ、すじこ、かつお、さんま、ツナ、飛び魚、いわし、サバ科の魚類、

ヒスチジン含有量の表引用
研究班の本の表 p243-245

参考までに
さばを食べるとアレルギーが出るという人は、サバにアレルギーではなく、さばについているアニサキスが原因だっていうことしっていましたか?
つまり、「私ってサバアレルギーがあるのよ。」じゃなくて、
「私ってアニサキスアレルギーなのよ。」が正しいってことね。
アニサキスは、サバの寄生虫です。


『イソニアジド』と『チーズ・ワイン』
チーズ・ワインに含まれるチラミンという代謝が阻害され、これが交感神経を刺激する物質を遊離させ、神経の興奮した状態になるからです。
血圧上昇・発汗・頭痛等の症状がでることがあります。
チラミンの含有量が高い食品
ナチュラルチーズ、ビール、ワイン、にしん漬け、カタツムリ、鶏の肝臓、イースト、大量のコーヒー、柑橘類、そら豆、チョコレートなどなど

チラミン含有量の参照表
研究班の本の表 p276
Yamreudeewong W, Henann NE, Fazio A. p180


報告されているチラミンの毒性
摂取量 症状
6mg(経口) 血圧の微候的な上昇
8mg(経口) 収縮期血圧を30mmHg上昇
25mg(経口) 致死的結果
20-80mg(皮下注) 血圧上昇が著しく、重篤な頭痛

もっと危険!!!
『市販薬』にも入っているのがあるんです

市販薬の中に塩酸フェニルプロパノールアミンが入っていると、チラミンと同じような飲み合わせがあります。
何に入っているの?
一覧表を引用
コンタック・パブロン・ベンザ鼻炎カプセル・コルゲンコーワなどなど

塩酸フェニルプロパノールアミンって?
鼻・副鼻腔炎の経口治療薬
交感神経興奮薬の一つで、血管収縮して鼻などの粘膜の充血を解消したり、気管支筋を弛緩してせき止めに働いたりします。中枢作用は弱いがαアドレナリン作用を有し、エフェドリンと同等の作用を有する。

がんがんに鼻づまりの状態で最高級のテェダーチーズを食べたけど、味やにおいがよくわかんないからといって、鼻炎薬を飲んだら・・・・頭痛、胸の苦しくなって血圧が上がってたってことが起こりうるということ!

イソニアジド以外の薬でもチラミンとの飲み合わせ
モノアミン酸化酵素阻害薬(MAO-阻害薬):うつ病薬
アンフェタミン:中枢興奮薬


『イソニアジド』と『そら豆』
そら豆の成分、ドーパや5-ハイドロキシトリプトファンの代謝が抑制され、それによって交感神経を興奮させるノルアドレナリンやセロトニンの放出を促進するため、頭痛や高血圧発作が起きることがあります。時には、致死的な高血圧発作を誘発することがあるので注意が必要です。


『イソニアジド』と『バナナ・パイナップル』
バナナ・パイナップルの成分にもドーパや5-ハイドロキシトリプトファンの代謝が抑制され、それにより交感神経を興奮させるノルアドレナリンやセロトニンの放出を促進するため、頭痛や高血圧発作が起きることがあります。


『イソニアジド』と『食事の有無』
食後に服用すると、吸収が悪い上に吸収に時間がかかり効果発現時間が遅くなる可能性があります。薬の効果を十分いかすには、食前の方がよいです。しかし、医師にこのことは確認してからにしましょう。


『イソニアジド』と『アルコール』
→酵素阻害によりジスルフィラム様のアルコール不耐性を起こすことが知られている。作用機序は不明
ドリンク剤にも微量ながらアルコールが入っている(市販ドリンク剤-成分一覧表にアルコール含量を盛り込み、アルコール含量を参考)ので、ゴクゴク飲むと危険。
→長期体内にアルコールがある状態では、くすりを毒性に高い物質に変換する酵素(肝ミクロゾーム)の活性が増し、その結果として、イソニアジドが毒性の強い代謝物に変換され、肝臓に障害を起こす恐れがある。


『イソニアジド』と『他の医薬品』
< ワーファリンカリウム>

→ワルファリンカリウムの作用が強く出すぎて凝血作用が減弱する。

<インスリン>
→大量のイソニアジドを服用していると、インスリンの効きが悪くなる。

<三環系抗うつ薬・降圧薬>
→三環系抗うつ薬・降圧薬の作用が増強することで、副作用出現の可能性が高くなる。

<抗けいれん薬>
→抗けいれん薬の作用が増強することで、副作用出現の可能性が高くなる。

<カルバマゼピン(抗けいれん薬)>
→イソニアジドの作用が増強し、重篤な肝臓障害をひき起こすことがある。

<ジスルフィラム(嫌酒薬)>
→イソニアジドとの併用によって協調困難症、情緒障害が出現する可能性がある。