計画的な予防接種のおすすめ 《乳幼児編》

計画的な予防接種のおすすめ 《乳幼児編》
目次


予防接種のいろいろ-総論-
「ワクチンで防げる病気」をVPDといいます
予防接種ってなあに?
予防接種の種類
ワクチンの種類
接種方法いろいろ
予防接種で使用する反応について
予防接種にお出かけチェックリスト
医師に相談してから予防接種を受けたほうがいい方
予防接種を受けるときに、医師の診断が必要な方
予防接種ワクチンいろいろ-各論-
★日本の小児における予防接種スケジュール表★
おすすめリンク集

 

予防接種のいろいろ-総論-

予防接種は怖い感染症を防ぎ、赤ちゃんが健康に育つためには欠かせないものです。
でも、予防接種は「怖い」、「スケジュールを考えるのが難しそう」、「何度も面倒」というマイナスのイメージを抱いている方も少なくないでしょう。
しかし、ワクチンはこわい病気から赤ちゃんを守るためにとても大切なこと。
防げる病気は予防接種を受けておくと安心ですよ。
保護者であるママが正しい知識をもって安心して受けることが重要です。


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「ワクチンで防げる病気」をVPDといいます

VPDとは「ワクチンで防げる病気」のこと。ワクチンの専門的な学会などで使われているんですよ。
Vaccine Preventable Diseasesの略です。

●Vaccine("ヴァクシーン")=ワクチン
●Preventable(“プリヴェンタブル")=防げる
●Diseases("ディジージズ")=病気


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予防接種ってなあに?

予防接種の目的は、さまざまな感染症から赤ちゃんを守ることです。
赤ちゃんは生後3〜6ヶ月を過ぎると、妊娠中のママからもらった抵抗力(免疫)が自然に失われます。
よって、赤ちゃんが自分で免疫を作り、病気を予防できるようにならなければなりません。
そこで役立つのが、「予防接種」です。
予防接種は感染症の原因となる微生物からワクチンを作り、それを接種します。
人は微生物に侵されると、体内にその免疫ができます。
その病原体に感染したという記憶が残ることで一生その病気にかからない、あるいはかかったとしても軽症で済むようになるのです。
予防接種は、この仕組みを利用しています。
また、感染症が大流行するのを食い止めるためにも、予防接種は大きな役割を果たしています。
現在の法律上は、必ずしも受けなければならないというよりも、その判断はあくまで個人(保護者)の自由となっています。
予防接種のメリットやデメリット、役割などをよく理解しましょう。

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予防接種の種類

1.定期接種
「定期接種」は、一定の年齢になったら受けることが望ましいと定められた予防接種です。
三種混合(ジフテリアと百日咳、破傷風)やBCG、ポリオ、風疹・麻疹がこれに相当します。
これらの病気は予防接種以外に有効な予防法や治療法がないものが多いです。
公費の補助もあるので、定められている年齢の期間内であれば無料(地域によっては一部負担)で受けることができます。

2.任意接種
周囲の環境や家族の状況などを考慮して、受けるか否かを保護者が任意に選択できる予防接種です。
おたふく風邪や水疱瘡、インフルエンザ、B型肝炎などが該当します。
任意接種は保険がきかないので、費用は全額自己負担。
費用も病院によって異なります。事前に確認しておきましょう。

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ワクチンの種類

1.生ワクチン
生きた病原体の毒性を弱めたもので、これを接種することによってその病気にかかった場合と同じような免疫を作らせるものです。
ポリオやBCG、風疹、麻疹(はしか)がこれに該当します。

2.不活化ワクチン
毒性を失った病原体の成分だけにしたのもので、定期接種ではDTP(ジフテリア、百日咳、破傷風)や日本脳炎が該当します。
この場合、何度か接種し免疫を作る必要があります。
一定間隔で2〜3回接種した後、追加接種すると完全な免疫となります。
しかし、長期に免疫を保つためには一定間隔での追加接種が必要になります。

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接種方法いろいろ

1.皮下注射
皮下の下にワクチンを注射します。
注射をするとワクチンは注射した部位にしばらく留まり、そこからゆっくりと全身に吸収されて免疫を獲得します。

2.経口接種
代表的なものとしては、ポリオがあります。甘いシロップ状のものをスポイドで飲みます。

3.管針法
これは主にBCGで用いられています。別名「はんこ注射」とも呼ばれ、スタンプ状のものを押し付けて接種するものです。

雑談:予防接種したら揉まなくていいの??
予防接種の場合、接種後は揉まなくていいですよ。
予防接種のワクチンは皮下注射をするとワクチンが注射した部位にしばらく留まり、そこからゆっくりと全身に吸収されます。
もし、強く揉むと皮下組織がダメージを受けることになり、
これによってワクチンが急速に拡散したり、血管内に侵入したりして局所反応やアナフラキシーの発生頻度が高まると考えられています。
予防接種後は揉まないでくださいね。
では、なぜ日本人は注射=揉むという意識があるのでしょう?
これはつい最近までよく使われていた筋肉注射(解熱剤や抗生剤など)が原因とされています。
筋肉注射は1〜2ccの薬剤を筋肉に注入するので、あとからしこりにならないよう「よく揉んでください」という指示をしていました。
これが、習慣となっているのでしょう。

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予防接種で使用する副反応について

ワクチンの接種による免疫をつける作用以外の反応を副反応といっています。
これは、病気の治療薬で投与目的以外の作用を副作用と呼ぶのと区別しています。
ワクチンの場合は、免疫効果を期待してワクチンを投与した結果、
免疫をつける作用に伴って反応がおきたために様々な症状がでることが多く副反応と呼んでいます。

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予防接種にお出かけチェックリスト

予防接種は以外と予定通りにいかず時間がかかったり、子供がぐずったりと、
ママとしてはイライラ・ドキドキしてしまうことが多いものです。
出かける前に忘れ物がないことをチェックしましょう。

チェックリスト
母子健康手帳(忘れずに!)
予診票(忘れずに!)
保険証 (&印鑑)
ハンカチやガーゼ、ティッシュなど
普段のお出かけグッズ、年齢にあったお出かけセット
着替えやおむつ替えセット
ミルクセット
お気に入りのおもちゃ
体温計(ほとんどが接種する場所に用意されています)
腕時計など

 

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医師に相談してから予防接種を受けたほうがいい方

予防接種を受けたい・・・と思っても、受けられない場合があります。以下に該当する人は、必ず医師に相談してください。

1.明らかに発熱がある場合
接種場所で測定した体温が37.5度以上の場合は受けることができません。

2.重篤な急性疾患にかかっている場合
急性の病気で薬を飲む必要のある人は、その後の病気の変化もわからないので当日は見合わせるのが原則です。

3.当日受ける予防接種、またはその成分でアナフィラキシーを起こしたことがある場合
アナフィラキシーとは、通常接種後30分以内に生じるひどいアレルギーのことです。
発汗や顔が急に腫れる、全身にひどい蕁麻疹が出る、吐き気や嘔吐、声が出にくい、息苦しいなどの症状が続き、
やがてショック状態に陥る激しい全身反応を意味します。

4.妊娠している場合
子供には直接関係のない規則ですが、妊娠している人はポリオや風疹・麻疹(はしか)の予防接種を受けることが出来ません。

5.その他、医師が不適当な状態と判断した場合
上記1〜4に該当していなくても、医師が接種不適当と判断した際には受けることができません。

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予防接種を受けるときに、医師の診断が必要な方

予防接種を受けるに際して、医師とよく相談しなければならない人がいます。
以下に該当する人は前もって医師に診てもらいそこで打ってもらうか、
あるいは診断書または意見書をもらってから接種に臨んでくださいね。

心臓病、腎臓病、肝臓病、血液の病気などで治療を受けている人
発育が悪く、医師や保健師の指導を継続して受けている人
未熟児で生まれ、発育状態の悪い人
風邪などのひきはじめと思われる人
予防接種後2日以内に発熱や発疹、蕁麻疹などアレルギー症状がみられた人
投薬を受けて体に異常(皮膚に発疹が出るなど)をきたしたことのある人
今までにけいれんを起こしたことがある人
過去に中耳炎や肺炎などを患い、免疫状態を検査して異常を指摘された人
ワクチンに含まれる成分(卵や抗生物質、安定剤など)のアレルギーがある人
周囲で百日咳や麻疹(はしか)などの感染症が流行していて、その病気にかかったことがない人

 

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

BCG
1.予防する病気
BCGは、結核菌による感染を防ぐために行われます。
以前は生後4歳未満の乳幼児を対象にツベルクリン反応検査を行い、その結果が陰性だった場合のみBCGを接種していましたが、現在は結核予防法の改正により、ツベルクリン反応検査を行わず直接BCGを接種するようになりました。また、対象年齢が生後6ヶ月未満に引き下げられています(乳幼児期の重症結核などを早期に予防する観点から)。
結核は、以前は死亡率が高い病気でしたが、予防接種の普及によって患者数は激減しました。
なお、BCGを接種することで結核性髄膜炎などは80%、肺結核も50%は予防できるとされています。

2.接種方法
BCGは、牛型結核菌を弱めた生ワクチンです。
接種部分を消毒後、スポイトを使って溶解液でとかしたワクチンを上腕にたらします。
次にたらした液をよく伸ばし、なじませたらスタンプを上下に2回押します。
この際、ワクチンが体内に入るよう強めに押されるので、ママは赤ちゃんをしっかり抱きましょう。
接種部分は、10分ほど自然乾燥させます。乾く前に触ったり、服を着せたりするのは避けましょう、
接種後2〜3週間で接種部分に赤いポツポツができ、小さな膿を持ちます。4週間くらいするとかさぶたになり、やがてなくなります。

3.副反応
副反応として、発熱や発疹などの軽い症状が出ることもあります。
接種した側のワキの下のリンパ節がまれに腫れることがあります。
ただれる、大きく腫れる、ひどく化膿してうみが出るなどの症状があれば医師に相談しましょう。

4.注意点
アトピー性皮膚炎や虫刺されなどで皮膚がただれているときは傷からワクチンが入り、
湿疹が悪化することもあるのであらかじめ医師に相談しましょう。
BCGを公費(無料)で接種できる年齢は生後6ヶ月未満です。
それ以降は任意接種(有料)となるので、注意が必要です。ほかの予防接種までは4週間あけます。

5.参考までに
BCGを受けたのにポツポツの数が少ない・・・なんて気がかりなママはいませんか?
ところが、合計数の半分(9本)以上が赤くなっていれば抗体ができていると考えていいそうです。
ただし、スタンプの跡がまったくないようであれば抗体ができていない可能性もありますので、かかりつけ医に相談してみましょう。

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

ポリオ
1.予防する病気
ポリオに感染した人の便中に排泄されたポリオウィルスが口〜食道を通って腸に到達し感染、発症する病気です。
ウィルスに感染すると100人中5〜10人は風邪のような症状(発熱や頭痛、嘔吐など)の後、
重症化すると麻痺があらわれます。そして一部の人では麻痺が残り、呼吸困難によって命を落とすケースもあります。
日本ではほとんど発生していませんが、日本の近隣諸国(中国や東南アジアなど)では未だに流行している病気です。

2.接種方法
経口接種します。
ポリオの原因となる3種類のウィルスを弱毒化し、シロップ状にしたものをスポイトで1回につき0.05ml(とても微量です)飲ませます。
ワクチンを飲んだあとは口から垂れないよう、あごをそっと押さえます。
理想の接種年齢は生後3ヶ月〜1歳6ヶ月で、6週以上の間隔で2回受けます。
ポリオワクチンが他のワクチンと違い、経口接種であるのはワクチンが腸まで到達する必要があるからです。
ポリオウィルスが腸から体内に入るとき、腸の粘膜にあるlgA抗体という免疫物質がウィルスの侵入を防御します。
つまり、ポリオワクチンはlgA抗体を作るために接種するので、ワクチンが腸まで到達しなければなりません。
ワクチンがおなかの中にしっかり届くよう、赤ちゃんが吐かないようにします。
そのためにも、飲み終わったら最低30分は会場内で静かにしていましょう。
その間、ミルクやゲップと一緒にワクチンを吐き戻してしまったら、もう一度飲み直します。
会場を離れたあとに吐いてしまったら、すぐに電話をして医師の指示を仰いでください。

3.副反応
過去20年間の国内データによると、450万人に1人の割合でポリオと同じような麻痺を生じることがあります。
ワクチンに使われているウィルスは弱毒化されていますが、ウィルスが腸内で増える課程で毒性が強まり、ごくまれにポリオと同じような症状が出るようです。また、ワクチン投与を受けた人の便中に排泄されたウィルスが感染し、麻痺を引き起こした例も報告されています。
その割合こそ550万人に1人とごくわずかですが、感染しないためにも周囲の人はワクチン接種後の手洗いなどを徹底しましょう。

4.注意点
下痢をしているときはワクチン接種を控えましょう。
下痢をしているとせっかく飲んだワクチンが流れてしまい、腸の粘膜に止まることができません。
また、咳がひどいとワクチンを吐いてしまう可能性もあるので、あらかじめ医師に相談しましょう。

5.参考までに
ポリオの予防接種を受けた子からポリオがうつらないか・・・という質問がよくあります。
確かに、ポリオウィルスは腸の粘膜でふえ、それが便と一緒に排泄されるので他の子の口に入る可能性もないわけではありません。
しかも、ワクチンに使われているウィルスは弱毒化されていますが、排泄されたウィルスが本来持っていた毒性を発揮し、それが原因で発病する可能性は否めないでしょう。とはいっても、これはあくまで理論上のこと。ワクチンを接種した子が原因であちらこちらでポリオが発症しているというニュースは聞いたことがありません。

 

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

三種混合
1.予防する病気
3つの病気(ジフテリア、百日咳、破傷風)に対するワクチンです。
赤ちゃん時代に基礎免疫をつくっておけば、一定の年数をおいて追加接種することで免疫力を維持することが可能です。

ジフテリア(D):ジフテリア菌の飛沫感染によって発症する病気です。
高熱や喉の痛み、咳などが起こり「偽膜」とよばれる膜ができて窒息することもあります。
発病から2〜3週間後に菌の出す毒素によって、心筋障害や神経マヒを起こすこともあります。
日本での患者数は激減しましたが、近隣諸国では未だに多くみられます。

百日咳(P):百日咳菌の飛沫感染によって発症する病気です。
風邪のような症状ではじまり、続いて咳がひどくなります。
乳幼児は咳で呼吸ができず、チアノーゼやけいれんが起こることもあります。

破傷風(T):土の中にいる破傷風菌が傷口から侵入し感染、発症する病気です。
さまざまな神経症状(けいれんや手足の硬直、呼吸マヒなど)があらわれ、発病者の約2割が命を落とすといいます。
東南アジアではまだ多いのですが、日本の土中にも破傷風菌はいます。

2.接種方法
ジフテリア菌と破傷風菌が生じる毒素を取り出し無毒化した「トキソイド」と、百日咳の病原体を消滅させて免疫成分だけを取り出した「不活化ワクチン」を混ぜ合わせたものを皮下注射します。
なお、理想の接種年齢はT期初回接種が生後3ヶ月〜1歳までに3回(3〜8週おき)。
T期追加接種は初回接種後1年〜1年半後に1回、U期は小学校6年時となっています。
接種部位を消毒後、上腕に注射します。1回目が右腕だったら2回目は逆・・・というように交互に注射します。

3.副反応
熱が出ることはほとんどありませんが、注射の跡が赤くなったり、腫れたり、しこりになることがあります。
ごくまれに肩から肘まで腫れることもありますが、軽いものであれば3〜4日で消失するでしょう。
腫れの範囲が大きくなるようであったり熱を持つようであれば、医師に相談してください。
なお、腫れがひどいときは冷湿布を使用することがあります。
三種混合の接種跡が赤くなったり、腫れたりするのはワクチンに含まれる保存剤が原因ではないか・・・と考えられています。

4.注意点
百日咳はママから免疫がもらえないので、三種混合を受ける前に患ってしまったら二種混合になります。
この場合、接種回数は三種混合よりも1回少なくなります。
生ワクチンの接種後は4週間以上間を空けないといけないので、注意しましょう。
また、体調不良が続き、1歳を過ぎてもなかなか3種混合が受けられないというママの不安をよく聞きます。
三種混合(T期)の通常接種が行われている年齢は初回が生後3ヶ月〜1歳、追加が1歳半〜2歳半ですが、これはあくまで1つの目安。
法律上、接種は3ヶ月〜7歳半までの期間中はいつでも受けられることになっています。
1歳を過ぎてからでも十分間に合うので、焦らずじっくり計画を立てていきましょう。

 

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

MR
1.予防する病気
風疹や麻疹(はしか)を予防します。
この両者は子供に多い病気として知られていますが、近年では成人にも多くみられます。
中でも、はしかは「命定めの病」といわれるほど重い病気です。
風疹は比較的軽い症状で済むものの、成人女性が妊娠初期にかかると胎児に何かしらの影響が出ることもあるので、注意が必要です。
従来の麻疹(Measles)と風疹(Rubella)ワクチンを混合し、現在は弱毒化した「MRワクチン」が使われています。
2005年6月に承認され、2006年4月から定期接種として接種が開始されました。

風疹:風疹ウィルスの感染によって生じる病気です。
はしかに似た症状(発熱や発疹など)ですが、3日ほどで良くなることから「3日はしか」とも呼ばれています。関節痛や脳炎などの合併症が起こることもあり、大人になってかかると重症になりやすいです。

はしか:麻疹ウィルスの空気(飛沫)感染によって生じる、伝染力の強い病気です。
10〜12日の潜伏期間を経て咳や鼻水、目やに、高熱、発疹などの症状があらわれます。気管支炎や肺炎、中耳炎、脳炎などの合併症も起こりやすく、日本では年間約50人の子供が命を落としています。

2.接種方法
MRワクチンは2回接種(1回目は1〜2歳、2回目は小学校就学前)です。

3.副反応
主な副反応として発熱や発疹があげられ、これらの症状は接種後4〜14日に多くみられます。接種直後から数日中に発熱や発疹、かゆみなどがでることもありますが、これはアレルギー反応と思われ1〜3日間で治ります。

4.注意点
接種時期がずれてしまうと公費負担が受けられなくなるので注意しましょう。
第1期の1〜2歳は風疹・麻疹にかかる可能性が高く、重症化しやすいのでなるべく早めに受けるようにしましょう。

5.参考までに
妊娠初期〜中期の妊婦が風疹にかかると、胎児が白内障や難聴、心臓疾患、精神発達遅延などの先天性障害を持つといわれています。
風疹の予防接種を受けた子供からママが感染するという心配はまずいりません。

 

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

日本脳炎
1.予防する病気
日本脳炎は日本脳炎ウィルスに感染し、中枢神経(脳や脊髄など)に障害が起こる病気です。
豚の体内で増殖したウィルスが蚊を介して感染し、発症します。
1週間程度の潜伏期間を経て高熱や頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどの症状があらわれます。
脳炎にかかった場合の死亡率は15%と高く、助かったとしても約半数の人が重い後遺症を残します。
現在も日本脳炎ウィルスを媒介する蚊は多く生息し、年間10人ほどの患者が出ています。
また、世界では今もなお年間3〜4万人の患者が出ています。
しかしながら、日本脳炎ワクチンは重篤な副作用(急性散在性脳脊髄炎)を引き起こす可能性が示唆され、現在は積極的な推奨がなされていません。

2.接種方法
現行は、日本脳炎の予防接種を推奨しないことになっています。
しかし、日本脳炎の予防接種が定期接種から外れたわけではありません。
対象期間(生後6ヶ月〜7歳半)であれば、これまで通り公費(無料)で受けられます。
1期1回目の接種後1〜2週間あけて2回目を接種し、そのあと約1年あけて4歳のときに追加1回接種します。
この3回で基礎的な免疫が期待できます。なお、いずれも皮下注射です。

3.副反応
接種部位の腫れや発疹、発熱などがみられることがあります。
また、70〜200万回に1回の割合で急性散在性脳脊髄炎(ADEM)が生じることもあります。
これはワクチン接種後数日〜2週間程度の間に発熱や頭痛、けいれん、運動障害などの症状があらわれます。
ステロイド剤などの治療により完全に回復する例が多いことから良性の疾患とされていますが、神経系(運動障害など)の後遺症が10%程度にあるとされています。

4.注意点
現在、日本脳炎のワクチンは積極的に薦められていませんが、接種を必要としている人(流行地域への旅行を予定しているなど)や希望している人は従来どおり受けることが可能です。希望される場合はかかりつけ医もしくは保健所に相談してみましょう。

 

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

おたふく
1.予防する病気
ムンプスウィルスの感染によって耳下腺(耳の下の部分)やあごの下が腫れ、痛みや発熱を伴います。
正式名称は「流行性耳下腺炎」ですが、左右両方の耳下腺が腫れるとおたふくのような顔になることから“おたふく風邪”と呼ばれるようになりました。
自然感染では100人に2人くらいの割合でウィルスが脳を包んでいる髄膜に侵入し、無菌性髄膜炎を併発します。
また、ごくまれに片方もしくは両耳が難聴になることもあります。
思春期以降に罹ると男性は睾丸炎、女性は卵巣炎にかかることもあります。

2.接種方法
1歳を過ぎてから、1回接種します。1歳代の頃に感染することは少ないのですが、年齢を重ねるにつれかかったときに重症化します。
1回で十分な免疫がつくので、2〜3歳までには受けておくといいでしょう。
ムンプスウィルスを弱毒化した生ワクチンを皮下注射します。
最もかかりやすい時期は4〜5歳ですが、保育園や幼稚園では流行するとあっという間に広がるので入園前に受けることをオススメします。

3.副反応
おたふく風邪と似た症状が出ることがあります。
接種2〜3週間後に発熱や耳下腺の腫れ、咳、鼻水などの症状が出ることもありますが、これらは一時的なものです。
非常にごくまれに無菌性髄膜炎を起こすことがありますが、症状は軽く後遺症が残ることがないといわれています。

4.注意点
接種後3〜4週間は無菌性髄膜炎の症状(発熱や頭痛、耳の下の突っ張り感など)がないかよく観察しましょう。
予防接種をしても約1割の人はおたふく風邪にかかる可能性があるといわれています。
おたふく風邪の予防接種は任意(有料)なので、予防効果や副反応などを十分に考慮したうえで受けるようにしましょう。

5.参考までに
男の子はおたふく風邪ワクチンを早く接種したほうがいいとかいいますね。
これはおたふくかぜの合併症として睾丸炎や副睾丸炎が知られているからです。
これは思春期以降の男の子に多くみられます。
激しい痛みと高熱を伴いますが、不妊の原因となることはごくまれだそうです。
一方、女性の場合も卵巣炎による不妊もまれのようです。
しかしながら、成人してから子供の病気にかかると重症化しやすいので早めに予防接種を受けましょう。

 

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

みずぼうそう
1.予防する病気
水疱瘡は、水痘ウィルスの感染によって発症します。
潜伏期間(約2週間)を経て、かゆみを伴う小さな赤い水疱(水ぶくれ)が全身にあらわれます。
水ぶくれがかさぶたになり、1〜2週間でかさぶたが取れて完治します。
発熱したり、かさぶたの跡が残ったりすることもあります。
重症化すると「ライ症候群」という脳障害を合併し、これによって年10人前後が命を落としています。
また、一度感染すると水痘ウィルスが体の中に潜んで、将来「帯状疱疹(強い痛みを伴う水疱状の発疹)」を引き起こす原因にもなりかねません。
周辺地域で流行があると1歳未満でも感染することがあります。

2.接種方法
水痘生ワクチンを0.5ml皮下注射します。
通常は1歳以降であれば接種可能です。なお、水疱瘡の予防接種に関しては任意(有料)です。

3.副反応
接種1〜3週間後に発熱や発疹といった症状があらわれることもありますが、これは一時的なものですぐに治ります。
小さな子供に目立った副反応が見られることはほとんどありません。

4.注意点
予防接種を受けたにも関わらず水疱瘡にかかってしまうことがあります。
水疱瘡の予防接種をしたとしても、しばらくしてから(接種5〜7年後)10人中2人くらいの割合で発病するということがいわれています。
しかし、予防接種を受けていない人に比べて症状ははるかに軽く、短期間で治ることが期待できます。

 

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

インフルエンザ
1.予防する病気
感染力が強いインフルエンザウィルスが原因となって、秋冬〜春先にかけて流行します。風邪に比べて症状が激しく、乳幼児がかかると重症化しやすいうえ脳症などの合併症を起こす可能性も。
インフルエンザウィルスの飛沫感染によって発症し、かぜ症候群の中でも感染力と症状が強いのが特徴です。
初期症状は、高熱(38度以上)や全身の倦怠感、筋肉痛、関節痛、頭痛などがみられます。
重症化すると肺炎や気管支炎、インフルエンザ脳炎・脳症などを合併する可能性も。
インフルエンザ脳炎・脳症では、毎年100人以上の乳幼児や学童が亡くなっています。

2.接種方法
インフルエンザウィルスの有効成分を取り出した不活化ワクチンが使われます。
生後6ヶ月から接種でき、通常はインフルエンザが流行する前(10〜11月頃)に1〜4週間の間隔で2回接種します。

3.副反応
副反応としては注射部位の腫れや痛み、また全身症状(発熱や頭痛、倦怠感など)などが起こることがありますが、これらは通常2〜3日で消失します。アナフィラキシーや呼吸困難などの副反応も報告されていますが、これらは極めてまれです。

4.注意点
インフルエンザワクチンには鶏卵の一部が含まれています。
卵アレルギーがある場合は医師に相談しましょう。
また、インフルエンザワクチンは低月齢になるほど効果が低く、乳幼児は2回接種する必要があります。
さらに、インフルエンザは毎年受けなければ効果がありません。
そして、接種後5ヶ月たつと約半数の人は十分な抗体を失ってしまうため、毎年流行時期に抗体があるよう接種しましょう。
一方では、ワクチン接種をしても免疫がつくまでには2週間ほどかかるので、その間に感染してしまうこともあります。
インフルエンザの予防接種は有効とされていますが、接種したからといって100%予防できるものではないことを留意してください。
しかし、接種することによって万が一かかったとしても症状を軽く抑える効果が期待できます。
なお、インフルエンザの予防接種は任意(有料)とです。

 

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

小児用肺炎球菌ワクチン
1.予防する病気
肺炎球菌はのどなどから体に入ります。
大人だと肺炎になることが多いのですが、子どもは、特に2歳以下で、細菌性髄膜炎を発症することが多くみられます。
この菌による髄膜炎患者は、年間200人くらいといわれています。
その他、重い中耳炎や肺炎、菌血症や敗血症も起こします。
これに引き替え、欧米では 2000年頃から子どもにも有効な小児用肺炎球菌ワクチンが使用されて、かかる子どもが激減しています。
髄膜炎による後遺症として、発達・知能・運動障害などの他、難聴(聴力障害)が起こることがあります。

2.接種方法
小児用肺炎球菌ワクチン(不活化ワクチン)がようやく2010年2月から発売になりました。
ワクチンの接種回数は年齢により異なります。
生後2か月から6か月までは合計4回です。
7か月から11か月までは3回、1歳は2回、2歳から9歳までは1回です。
DPTワクチン、ヒブワクチンとの同時接種を行っている医療機関もあります。

接種開始の年齢
接種回数
接種スケジュール
生後2か月〜6か月
4回
1回目から4週(中27日)以上の間隔で2回目
2回目から4週(中27日)以上の間隔で3回目
生後12-15か月に4回目
生後7か月〜1歳未満
3回
1回目から4週(中27日)以上の間隔で2回目
12-15か月に3回目
1歳
2回
1回目から60日以上の間隔で2回目
2〜9歳
1回
1回のみ


3.副反応
接種したところが赤く腫れたり、しこりになったりする場合があります。
注射部位が赤くなったり、硬く腫れたりする副反応は6割〜8割と頻度が高いです。
発熱を認めることもあります。いずれも数日程度で、自然軽快しています。

4.注意点
任意接種のため有料となります。

 

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予防接種ワクチンいろいろ-各論-

ヒブ(Hib)ワクチン
1.予防する病気
ヒブ感染症(ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型感染症)による感染症を予防します。
この菌はのどから入って、脳を包む髄膜、のどの奥の喉頭蓋、肺などに炎症を起こします。
年間約600人が重いヒブ感染症、特に細菌性髄膜炎になっていることがわかっています。
日本の細菌性髄膜炎の60%がこの菌によるものです。
診断が遅れると、けいれんや意識障害を起こすことがあります。
抗菌薬が効かない耐性菌も多く、治療は困難とされています。
死亡率は5-10%あり、30%くらいに脳の後遺症が残ります。
のどの奥に起こる喉頭蓋炎でも大変重症になり、死亡することも少なくありません。

2.接種方法
ヒブワクチンは、1回目の接種年齢によって接種間隔・回数が異なります。
基本は3−8週間隔で3回、その1年後に4回目です。
ほかのワクチンと一緒に接種している医療機関もあります。
ただし単独接種も可能ですよ。生後2か月から接種可能です。

接種開始の年齢
接種回数
接種スケジュール
生後2か月〜6か月
4回
1回目から3−8週間隔で2回目
2回目から3−8週間隔で3回目
3回目の1年後に4回目
生後7か月〜1歳未満
3回
1回目から3−8週間隔で2回目
2回目の1年後に3回目
満1歳〜4歳
1回
1回のみ
5歳以上
接種不要 -


3.副反応
接種したところが赤く腫れたり、しこりになったりする場合があります。

4.注意点
任意接種なので有料となります。
病気が重いだけでなく、早期診断が難しいので、早めに接種してもいいでしょう。

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★日本の小児における予防接種スケジュール表★

日本の小児における予防接種
ワクチン名
予防する疾患
ワクチンの種類
接種方法
他の予防接種
との間隔
B型肝炎
B型肝炎
不活化
皮下
6日
Hib
Hib
不活化
皮下
小児用肺炎球菌
小児用肺炎球菌
不活化
皮下
三種混合
ジフテリア(D)
百日ぜき(P)
破傷風(T)
不活化
皮下
BCG
BCG
管針法
27日
ポリオ
ポリオ
小児麻痺
経口
MR(麻疹・風疹混合)
麻疹(はしか)
風疹
皮下
水ぼうそう(水痘)
水ぼうそう(水痘)
皮下
おたふくかぜ
おたふくかぜ
皮下
日本脳炎
日本脳炎
不活化
皮下
6日
インフルエンザ
インフルエンザ
不活化
皮下
参考資料:
予防接種ガイドライン:予防接種ガイドライン等検討委員会監修: 2008年3月改訂版
予防接種とこどもの健康:予防接種ガイドライン等検討委員会監修: 2008年3月改訂版

 

日本の小児における予防接種スケジュール表
日本の小児における予防接種スケジュール表
※画像をクリックすると大きな画像が表示されます。
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おすすめリンク集

武田薬品工業株式会社 健康管理と薬の情報 予防接種・ワクチン
予防接種のことがわかりやすく解説されています。予防接種のスケジューラー機能がありますよ。
http://www.takeda.co.jp/pharm/jap/vaccine/
国立感染症研究所 感染症情報センター 予防接種のページ
国立感染症研究所がお届けする予防接種の情報サイトです。予防接種に関する最新情報が入手できますよ!
http://idsc.nih.go.jp/vaccine/vaccine-j.html

 

 

 

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